相手に囲まれる場所には打てない

囲碁いごでは、石をどこにでも打つことができますが、1つだけ打てないところがあります。それは、「石を置くと、まわりを相手にかこまれてしまう場所」です。

突然とつぜんですがここで問題です。下の赤い丸じるしの所に黒石を打つことができると思いますか?それともできないと思いますか?

4つの白石の真ん中の空いている部分に赤丸印をつけた図。盤面図、白4の5、白5の4、白6の5、白5の6。赤丸印の場所、5の5

正解せいかいは…打つことができません。

どういうことか説明せつめいします。まず下の図を見てください。白が次にかこむ点に打つと黒石を取ることができますね。そうすると取った形は上の図と一緒いっしょです。

アタリの図。盤面図、黒5の5。白5の4、白6の5、白5の6。囲む点、4の5

白石を囲む点に打って黒石を取ったあとの図。進行手順、白4の5に打って、黒5の5の石を取る

もし下のように黒石を打つと、まわりを全部白石にかこまれて取られてしまう形になるので、黒はここに石を打つことができないとルールで決められているのです。

ポン抜きの形をした白石の真ん中に黒石を置いてバツ印をつけた図。盤面図、白4の5、白5の4、白6の5、白5の6。黒5の5に石は置けません

男の子のイラスト「ここに黒石は置けないよ」

このような打つことができない場所のことを「着手禁止点ちゃくしゅきんしてん」といいます。それではもう少しれいを出してみます。
下の赤丸じるしの部分ですが、ここも黒は打つことができない場所です。なぜかというと、この場合も黒が打つと白にかこまれて取られてしまう形だからです。

6つの白石の中に黒石が1つあって着手禁止点に赤丸印をつけた図。盤面図、白4の5、白5の4、白6の4、白7の5、白6の6、白5の6。黒5の5。赤丸印の場所、6の5

下の形も石はえていますが、赤丸の部分も着手禁止点ちゃくしゅきんしてんなので、黒は打てない場所です。

8つの白石の中に黒石が3つあって着手禁止点に赤丸印をつけた図。盤面図、白4の5、白4の4、白5の3、白6の3、白7の4、白7の5、白6の6、白5の6。黒5の4、黒5の5、黒6の4。赤丸印の場所、6の5

ここがポイント!

打てないのは「打つと同時に相手に取られてしまう」形のときだけです。

相手の石に完全に囲まれていなければ打つことができるというイメージ。盤面図、白4の5、白4の4、白5の3、白6の3、白7の4、白7の5、白6の6、白5の6。進行手順、1手目・黒5の4には打てます、2手目・黒6の4にも打てます、3手目・黒5の5にも打てます、4手目・黒6の5には打てません

黒が打てない着手禁止点ちゃくしゅきんしてんですが、下のように白からは打つことができます。

黒の着手禁止点に白石を打っている図。盤面図、白4の5、白5の4、白6の5、白5の6、白5の5。赤丸印の場所、5の5